ぎゅっと

 こんばんは。Nanashunです。

 突然ですが、自分は喜ぶのが苦手です。どれだけ嬉しいプレゼントをされても、喜びという感情が一目でわかるようなリアクションができません。それもあって、プレゼントをくれる人を困らせることも多々あります。しかしながら、自分は喜ばせるのは得意です。どれだけ小さなことでも、喜びという感情が一目でわかるようなリアクションを引き出すことができます。それもあって、彼女からは「サプライズ上手」なんて言われたりもたまにあります。そこで今回は、そんなプレゼントのお返し、ホワイトデーの全てを話します。

 自分が今回ホワイトデーに用意したのは4つです。1つ目に本命のチーズケーキ、2つ目、3つ目にクリスマス同様の手紙とムービー、そして最後4つ目に誕生日同様のプレイリストです。つまり、お分かりかと思いますが、これまでの自分の集大成で彼女を喜ばせようとしました。先ず、チーズケーキですが、これは「CALMATI」という和歌山県のチーズケーキをわざわざ郵送してプレゼントとして届けました。なぜそこまでしてわざわざ遠くから選んだのかと思うかもしれませんが、そもそも探す段階から食べ物には食べ物ということは決めてはいたからです。しかし、せっかくならプラスアルファな部分もほしいと思った時、どうやらドライフラワー付きということで、チーズケーキもお花も好きな自分にとっては、まさに自分らしさでプレゼントできると思いました。結果的に、彼女はこのプレゼントに大満足でした。お母さんと2人と食べている動画まで送ってくれて、そこには微笑ましくチーズケーキをつつく2人の姿が映っていて、なんだかこっちまで微笑ましくなりました。

 次に、手紙とムービーです。ただ手紙に関しては、実はサプライズできませんでした。というのも、遡ること2週間前くらいでしょうか。自分はよくこのブログもそうですが、言葉をメモする癖がありまして。その時に、たまたまそのメモに書かれた彼女への手紙の下書きが見えてしまいました。だから、これに関しては彼女からするとドキドキというより、ワクワクというような感情に近かったそうです。しかしながら、内容は変えずに、むしろ新しいことを書いていないくらいにいつも通りの内容をそのまま綴りました。当日、彼女はそれを受け取るや否や、我慢できなかったのか、本人がいるその場で黙々と読んでいました。恥ずかしながらも、いつもブログもそうだと思うと、特に特別なことはなく、これもまたニヤニヤしている彼女を見て、自分までニヤニヤしてしまった次第でした。また、ムービーに関しても、自分は色んなことを詰め込んだつもりも、彼女には伝わっているのか、伝わっていないのかわからない反応でしたが、それも含めて彼女の照れ隠しであるとわかるくらいには、もう自分たちはお互いのことを理解し合っているなと思いました。ちなみに、選曲したのは彼女がおそらく一番好きであろうSEKAI NO OWARIの楽曲「アースチャイルド」。大阪旅行の時のInstagramのストーリーに使用した一部からインスパイアを受け、クリスマスからホワイトデーまでに至る自分たちの軌跡を全て詰め込みました。

 最後に、プレイリストも用意しました。これは付き合う前の昨年の10月に彼女の誕生日にしたサプライズで、それを今回付き合った後の今年の3月に用意しました。テーマは「story」。自分が彼女を好きになってから今に至るまでを14曲の曲に詰め込めました。それもあって、今回も曲順にも拘らせていただきましたが、果たして彼女にはそれが伝わるのでしょうか。伝わらなくとも、好きな曲を好きな人が聴いてくれる、その事実だけでなんだか自分まで幸せをもらっているような気持ちになります。それもあってか、最近はそのプレイリストから曲を選ぶことが多く、それらを聴いていると自然と彼女のことを考えてしまう、そんなわかりやすい自分です。

 そんなプレゼントをまるで花束を渡すかのように両手でぎゅっと抱え臨んだホワイトデーですが、当日はまたしても自分が体調不良になってしまって。理由は今月に入って、暖かくなったのと同時に花粉症も流行し、それによる体調不良でした。実は当日、それらのプレゼントに加えて、ご飯の予定があった自分たちですが、自分のこの体調不良を彼女がよく思うわけもなく、クリスマス同様、またしても予約したお店をキャンセルすることになりました。それからは仕事も捗らず、なぜいつもこう上手くいかないのだろうと自分を嘆いてばかりで、その日体調が戻ることはありませんでした。それでも、なんとか帰り際体調を良くできると、いつも通り散歩をしました。散歩の中で、彼女からまたしてもクリスマス同様、ホワイトデーをいじられると、だんだんと笑えなくてなってきて、しまいには最後、上手くいかなくて、悔しくて、やるせなくて、涙が出てしまいました。それでも、そんな自分をぎゅっと抱きしめるように、彼女は自分のことを抱き寄せました。その腕の中で流した涙は、情けないとはわかっていても、どこかふるさとのような匂いもしました。あぁ、そうだ、これが自分だ、この自分がきっと彼女は好きなんだ、そう気づいた時には、今回の行いを肯定するでもなく、ただひたすらにここにいたいと強く思いました。そう思った瞬間、自分が今回のためにぎゅっと抱えて持ってきたプレゼントの全てで、彼女に喜んでもらおうと思いました。いつもそれらそれら全てを全力で受け止めてくれる彼女もまた、ぎゅっと自分を抱きしめてくれたホワイトデーは、まるで白い雪を忘れた暖かな春の始まりでした。

 読んで頂き、ありがとうございました。

0コメント

  • 1000 / 1000